いらっしゃいませ!!
栃木県宇都宮市で24時間レッカー、レンタカー業を営んでいる者です(‘◇’)ゞ
レッカー車と積載車の違いってなんなの?
車の事故やトラブルの際に活躍するレッカー車と積載車。
街中で車を積んだり引っ張ったりしているデカい車を誰もが一度は目にしたことがあると思います。
実はレッカーをしている車には2種類あり、トラブルや使用用途によって使い分けているって知っていましたか。
「えー、そうなの!?キャッキャッ」
みたいな黄色い声援が一切ないのは重々承知していますし、ぶっちゃけ、レッカー車だろうが積載車だろうがトラブルが解決すればお客様目線はどっちでも良いってのが本音だと思います。
しかし、有事の際というのは知識があるかないかで冷静に対応ができるかできないかを可能するので、いざって時の為に頭の片隅に知識として留めておくことをオススメします。
そこで今日はどんな時に積載車が良くて、どんな時はレッカー車を呼べばいいのか、その違いについてまとめておきます。
レッカー車とはなんぞや?
タイヤを転がしながら輸送する車
レッカー車は皆様のイメージ通り、事故や故障、違反などで車を動かすことができない場合に出動する車です。
どんな車でも動かすことができる“有事の際のスーパーカー”だと言っても過言ではありません。なのでイメージとしては、
事故=レッカー車
故障=レッカー車
違反=レッカー車
と覚えておけばまず間違いはないでしょう。
この後に説明する積載車とレッカー車の違いは主に装備品にあります。平たく言えば見た目が全然違うってことです。
レッカー車には必ずアンダーリフト、アーム(レッカーブームやクレーンブーム)などがついています。
クレーンブームやレッカーブームとは、建築・建設現場で使われる自走式のクレーン車と同様、「吊り上げる、あるいは吊り上げて旋回する」機能を持っています。
この機能は横転した車などを起こすときに役立ちます。
少しマニアックな話をすると、レッカーブームはクレーンが頑丈に製作されており、装置自体も大型で重量があり、主に超大型車を起こすときに重宝されます。
一方のクレーンブームは小型に作られており、搭載できる車両が小型車両から大型車両までサイズを選ばないという利点があります。
ので、レッカー車を所有するロードサービス関係の会社の大半はクレーンブームが9割で、大型車のレッカーが必要な時ようで1台のレッカーブームを所持って感じが多いです。(ちなみに、当社は大型車のレッカーはできません、そこまで買えるお金がまだないもので泣)
冒頭でも述べましたが、レッカー車は基本的に車を転がしながら引っ張って移動するのが前提なので、装備が豊富なわりに積載車よりも車体が小さいのが特徴です。
ので、レッカー車のメリットとしては、細い道や狭い路地など小回りが必要な状況でのトラブルに活躍します。
デメリットとしては、走行中の振動などでパーツが外れてしまうと道路にそのまま落ちてしまうといった危険性もあります。
レッカー車の大きさは3つある
余談になりますが、レッカー車には小型車専用のものから大型トラックやバスが動かせるものまでさまざまなサイズのものがあります。
レッカー車のサイズは、トラックと同じ分類方法で分けられています。
小型レッカー車の寸法は、全長4,700mm以内、全幅1,700mm以内、全高2,000mm以内で、最大積載量は3,000kg以内、車両総重量は5,000kg以下と決められています。
小型タイプであれば、軽自動車や普通自動車などをけん引することが可能です。
中型になると全長12,000mm以内、全幅2,500mm以内、全高3,800mm以内となり、最大積載量は6,500kg以内、車両総重量は11,000kg以下になります。
中型タイプは2tトラックから大型車をけん引することができます。
大型レッカー車は、全長12,000mm以内、全幅2,500mm以内、全高3,800mm以内で、最大積載量が6,500kg以上、車両総重量が11,000kg以上という特徴があります。
大型の場合には、大型トラックや大型バスのけん引ができることになっています。
けん引免許が必要な場合について
さらに余談になりますが、レッカー車を運転するためには特別なけん引免許が必要だ、そう考えている人もいるのではないでしょうか。
実はけん引免許が必要となるのは、タンクローリーやトレーラーといった大型車をけん引するようなレッカー車を運転する場合か、750kgをこえる車両をけん引する場合のみです。
それ以外の場合は普通免許があれば運転できてしまうのです。
とはいえ、仕事で使う予定があって、さらにお金にも余裕があるのならけん引免許と大型免許、大型特殊まで取得することをオススメします。
なんなら玉掛けの資格も取得しておくと1t以上のクレーンブームを使う場合に役立ちます。
一応は国家試験ですが合格率は95%と高く、誰でも取得がしやすいので余裕のある人はぜひぜひ取得してみてください。
玉掛けがあると、ブーム真っ只中のキャンピングカーなどのけん引もできるのでマジでオススメです。
積載車とはなんぞや?
車両を積載する車
が、積載車です(笑)
読んで字が如くの意味です。何も考える必要はありません。
車を積んでいる車が積載車です。
ちなみに積載車の別名が”キャリアカー”と言われています。
積載車のメリットは、積載車に車を本体ごと載せてから移動しますので、走行中の振動でパーツの紛失や車体の損傷が悪化する心配がありません。
車に起きたトラブルや事故の状態をそのまま保存して、整備工場への運搬ができるのが最大の強みです。
ので、事故でぐしゃぐしゃになった車や真っ直ぐ走らない車に対してでも、ウィンチと呼ばれる引っ張り装置で強制的に荷台に積んで運搬ができるのが積載車の魅力です。
さらに、大きい積載車は1台あれば一気に1〜10台を輸送するスキルを持っているのも特徴です。(レッカー車は必ず1:1の輸送に使われる)
複数台の輸送なんてもちろんかなりレアだとは思いますが、いざって時のために覚えておいて損はないと思います。
逆に積載車の弱みとしては、ある程度の作業スペースがないと作業ができないという点です。
積載車は車を乗せる部分を必ずトランスフォームしなければいけないので、
積載車の全長+故障車の全長×2
以上の作業スペースを必ず確保する必要があります。
ので、都心部の住宅街や裏路地などでは作業に制限が出てきてしまい、わざわざある程度のスペースまで移動したり、最悪手押しなどで移動することもあるのが欠点です。
積載車は準中型免許があればOK
この話も余談になるのですが、平成29年3月に免許制度が改正されたを皆さんご存じですか。
法改正で「準中型免許」が新設されました。
これまで普通免許で運転できるとされていた積載車やマイクロバスが、準中型免許を取得しないと運転できないようになりました。
ちなみに平成19年6月より前に取得した普通免許、平成19年6月から平成29年3月までに取得した普通免許、平成29年3月以降に取得した普通免許では、運転できるクルマの大きさの限界が違うので注意が必要です。
- H19/6/1以前に普通免許を取得した人
→中型(8トン)限定免許 - H19/6/2/~H29/3/11/までに普通免許を受けた人
→準中型(5トン)限定免許 - H29/3/12以降・・・普通免許
つまり、平成19年6/2以降に取得した人は、追加で20万円を支払って準中型免許を取得しなければ積載車を運転することができません。
以上がレッカー車と積載車の違いと、簡単なメリット・デメリットのまとめになります。
まとめ
車を引っ張る車=レッカー車
車を積載する車=積載車
と覚えておきましょう。
JAFやレッカー業者さんにレッカーを依頼すると必ず電話で車がどんな症状か確認されたうえで、
「レッカー車で向かいます」
「積載車で向かいます」
「キャリアカーで向かいます」
みたいな文言を言われると思います。
そのとき今回の知識があれば「車が○○の状態なんでレッカー車で全然大丈夫っす」みたいな、私ちょっとレッカーにうるさいですよキャラを演じたりすることが可能になります。
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この知識、誰得なんw
でわまたっ、良きカーライフを!!
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